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【球界ここだけの話】ヤクルト・丸山和郁が胸に刻む青木宣親からの教え「0から1を作ることが大切」
ヤクルトの背番号4が、輝きを放っている。明大から入団3年目の丸山和郁外野手(24)だ。
シーズン序盤は代走や守備固めなどが主な仕事だったが、4月23日の広島戦(神宮)で今季初スタメンを勝ち取ると、今や外野のレギュラー格として先発出場を続けている。
そんな丸山和も開幕直後は悩んでいた。
「自分には軸がない。だから、原点に戻れないんです。」
「昔からこれを絶対にやる、ということがないので、一歩戻ってからまた前進ということができない。」
群馬・前橋育英高では3度甲子園大会に出場。明大では4年時に主将を務めるなど華々しい野球歴を歩んできた。それでも、自分には軸となるものがない。どうしてなのか。高いポテンシャルを持つ丸山和は指導者からの助言をしっかりと聞き、実践できてしまうからこそ、自分で考え、自分のスタイルを構築することができていなかったのだ。
胸に刻む青木宣親からの教え
4月。思い切って、プロ入り前から憧れていた大先輩の青木宣親外野手(42)に相談。そこで、金言を授かった。
『自分で考えることが大切。教えてもらってばかりでは駄目。自分で0から1を作ることが大切』
丸山和の胸にはその言葉がすっと入ってきた。
「納得というか、すごく心に響きました。本当に0から1があるからこそ、2、3、4、5って続いて100までいける。これだけ毎年打撃フォームが違うのは1にはなっていないから。ちゃんと自分で『1』を探さないといけないんだなと思いました。0から1にするのは自分。人にしてもらうものではないなと」
『1』を作ることの大切さを改めて実感する出来事もあった。5月22日のDeNA戦(神宮)で好捕したが、フェンスに激突。担架で運ばれ途中交代し、翌23日には脳震盪特例措置で出場選手登録を抹消された(同30日に10日間を待たずして再登録)。
「つかみつつあるという感じですが、完全につかんでいるわけでもないので、離脱して、(間隔が)空いて、出たときにまだ身についてないから、形もおかしいし、タイミングもおかしいので。今はまだ0・5ぐらいですね」
現在は、下半身でタイミングを取り、上半身も連動して打つことを『1』とすべく、日々の練習と試合に臨んでいる。何事も0から生み出すことは大変で、労力がいるが、作り上げたときに自分にもたらすものは大きい。さらなる飛躍を目指し、次の一歩を踏み出す。